保育園を経営されている友人に誘われて、曻地三郎氏の講演会に行ってきました。
この方は日本で初めての養護学校 「しいのみ学園 (福岡) 」を設立した人です。

ご自身の長男も次男も2人とも脳性マヒを患い、小学校に入るといじめにあいました。そこで、そういう子供達が安心して通える学校を作ろうと決意されたのです。

1955年には『しいのみ学園』と言う名で映画上映され、NHKでも取り上げられていてご存知の方もいらっしゃると思います。
なんと昇地三郎さんは101歳と7ヶ月というご高齢です。

長寿国の日本ですが、介護が必要であったり、寝たきりであったり、と健康でご高齢の方は少ないのですが、この方は驚きの元気良さ!

海外の専門家が脳を調べたいという申し出があり、調査の結果は海綿体の萎縮も少なくて30歳並みの働きがあるとお墨付きだそうです。

舞台に歩いて出て来られて、ご挨拶をしてお話しも始められました。5分ほどお話しをした後に、後方にあるパソコンが置いてある机に向かい、そこでやっと座り、何と! パソコンを操作して、スクリーンに映し出される映像の説明を始められたのです。

このおしゃべりがとても楽しいのです。それに滑らかな口調で聞き取りにくいことはありませんでした。
ユーモアがたっぷり! 沢山笑って帰りました。


この学園の様子が映し出されていて心に残ったのは・・・
「子供は遊んでいる。先生は教えている。」という説明でした。

子供達は楽しんで学んでいるのです。
電車ごっごして、切符を買って算数を学ぶ。という具合です。

教師が創造性を持っていると子供は寄ってくるとのこと。障害の程度などによって、子どもたちが必要な教材もそれぞれ違うからということもあり、手作りのおもちゃをたくさん紹介されていました。

手作りおもちゃ親子愛情教室を開催し、このおもちゃを書いた本が・日・英・仏・中・韓に訳されてテキストになっています。

もう一つ・・・
ご長男は、自分から申し出て、学校の用務員となり、誇りを持って一分たりとも間違わずに鐘を鳴らし続けたそうです。
この一言に、昇地さんが取り組んでこられたことの意味を感じました。


この学園を卒業後に大学まで進学した子供達もいるようです。

曻地さんのお話しは障害児が卑下することなく伸び伸びと育ち、笑顔が溢れるようにとの思いが感じられました。
障害児を家宝として、我が家の宝物として受け止める曻地さんに感動しました。


健康法は興味がありますよね。

まず笑顔。これはユーモアも含まれていて、長寿者の共通点はユーモアがあることらしいです。

習慣健康法ということで毎日続けていらっしゃるのが、
① 一口30回噛む・・・これは幼い頃に虚弱体質だった為、お母様の教えで97年間噛み続けているとのことです。 私も早速試してみましたが、案外、噛んでいないものですね。

② 寝起きの冷水摩擦・・・これは。。。私にはムリかも。

③ 棒体操・・・ご自身で棒体操を考案されています。
棒体操を会場の人たちと一緒にしたのですが、途中で片足で動く動作もありましたが、曻地さんはバランスを崩すこともなくて驚きました。
これはとても良い体操だと思うので私も続けたいと思います。

④ 語学の勉強・・・63歳から韓国語・95歳から中国語・100歳からロシア語・101歳からポルトガル語。 とにかくすごい!以前にブログに書いた「小林五郎さん」と同じで勉強家です。

⑤日記を書く・・・これは私も何とか合格点かと思いきや、外国語で書くとおっしゃていました。

⑥硬いマットに寝る、枕は首にする・・・これも出来そうですね。

講演の最後は「黒田節」を舞ってくださいました。

今年も2ヶ月程かけて、世界一周の講演旅行に出られます。 目的は行く先々で沢山の方々と「生きる力」、「子育てのあり方」を語り合う為です。 これは今年で5回目になるそうです。

年齢を意識しないことは大切ですね。
この年だから今更・・・という考えは、曻地氏にも小林五郎氏にも全く見受けられませんでした。

頂いた資料には、「102歳児・人生のパイオニア」、「99歳までは助走・100歳からが本番」、「心こそ大切なり」 と書かれていました。


◇パソコンの前に、講習会直前の映像も入ってました。
棒体操をみんなでしているところ、片足でも揺れません!
手作りおもちゃの紹介。アイディア満載の手作りが一杯ありました。
曻地さんはずっと笑顔でした☆